吉本隆明:情報とは?
情報の捉え方っていうか、方法みたいなものがあるとすれば、
「酸素と水素」を見つければ「水」ができる。
要するに、水が「酸素と水素からできている」ように、
分析したい問題を「水」として、「酸素と水素」に当たる情報が何なのかを
うまく見つけることが出来れば、どんな問題だってだいたい当たるんじゃないか。ってことです。
例えば、NATOがユーゴの内戦に介入して空爆を行った、という問題に対して。
飛行機はどういう型でこんな性能があるとか、この大砲の特徴はこれこれ云々で、
弾はどこまで飛ぶけど、こっちのミサイルなら・・・とかアレコレ言ってるけど、
いくら知っていても全く意味を成さない。
それより、何故NATOが介入するのかってことと、
介入したことでどういう意味合いのことが生ずるのかという、
この問題における「酸素と水素」にあたるものだけを知っていれば十分なわけですし、
逆に言えば、問題にしていることの「酸素と水素」にあたるものはなんだってことを探さないと、
意味が無いんです。