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独り言

仙谷由人氏著書出版

「エネルギー・原子力大転換 電力会社、官僚、反原発派との交渉秘録」

民主党仙谷由人・元官房長官はこうしたタイトルの著書を発売する。  

福島第1原発事故の後、仙谷氏が主導的立場で取り組んだ原発再稼動などに関する

ドキュメントが主な内容だが、とりわけ目を引くのは「脱原発」を主張し続けた

鳩山、菅の元首相コンビへの批判で「もう少し深く悩んでほしかった」「運動論で政治はできない」

と筆を尖らせている。

 

事故当時の首相で、当時民主党最高顧問の菅氏は「2030年ではなく2025年までに原発をゼロに」

と訴えた。その目標に明確な根拠はなかった、と仙谷氏は言う。  

菅氏は「原発ゼロの時期を明示すべきだ。期限を切らなければ脱原発は実現しないし、

選挙もたたかえないぞ!」とも主張した。  

仙谷氏は「菅氏の主張は政策である以前に政治運動論」「選挙スローガンとしての

脱原発』」と切って捨てる。  

 

「鳩山さん、菅さんが掲げる脱原発」では、脱原発デモとの絡みで2人を束にして冷ややかに批評した。

鳩山氏は2012年7月、「思いはみなさんと同じです」と大飯原発の再稼動を批判して

首相官邸前のデモに参加し、菅氏はデモ主催者を官邸に招いて野田首相と面会させていた。  

しかし、鳩山氏は2009年の総理就任直後、温室効果ガスを2020年までに25%削減(1990年実績比)

することを国連で表明し、その裏づけとして菅内閣では2030年までに原発依存度を

53%(09年実績29%)まで高めるエネルギー基本計画を閣議決定している。

「つまり、エコロジーのための原発推進を鳩菅両内閣は容認していたわけだ」 と指摘し、

ダメを押すように 「国民の間に生活感に根ざした原子力不信が広がったのは事実としても、

菅さんのように選挙に向けた政治運動論として脱原発を掲げることには賛成できない」 と強調した。  

さらに 「鳩山さん、菅さんには国際社会に温室効果ガス25%削減を約束した内閣の

総理、副総理として、脱原発を主張する前にもう少し深く悩んでほしかった。

一国の宰相の発言がそんな軽いものであっていいわけがない」 と

両人の政治家としての基本姿勢を指弾した。  

仙谷氏はまた、「大飯原発再稼動の真相」では、当初は再稼動に絶対反対の立場を取りながら

最終的に容認した大阪市の橋下徹市長にも言及している。

「橋下さんという政治家はどこかのタイミングでスパッと割り切って現実的な決断をするタイプだと

見ていた。意地悪な言い方をすれば、今このポジションを取ったほうが世の中で受けるという判断で動く

タイプだ」 とした上で、2011年5月の「仙谷さん、関西はあまり震災のことに現実味がないんですよ。

気分としては震災前に戻りました」といった橋下氏の言葉を紹介し、

「こういう人に原発やエネルギー政策に対する深い理解が本当にあるのだろうか」 と評している。

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3年数ヶ月間の民主党政治の中枢にいた人の著書。

ご自身が落選したので出版したのか?は、どうあれ、その当時の事項が書いてある。

 

おそらく将来の日本人が、戦後日本の総理大臣ワースト1と2に判断するであろう人達。

「なんでも言ってしまう人」と「信念がない政治運動家」

確かに トップに問題はあったでしょうが、

当時の責任政党の民主党にも、その中枢にいた著者にも責任はあったと思います。

 

仙石由人さん、お疲れ様でした。ごゆっくり隠居していて下さい。