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独り言

日韓併合 韓民族を救った「日帝36年」の真実1

崔基鎬:加耶大学客員教授

 

歴史をどう見るか。人によってその見方は違うと思います。

また違って当然だと思います。

しかし事実を曲げて、歴史を自分の都合で書き直すことになれば、

それは歪曲したことになります。

 

よく中国や韓国は、日本の教科書は歪曲していると非難しますが本当でしょうか。

日本人は、そう言われると本当にそうかと思ってしまう人も多いと思いますが、私に言わせれば、例えば韓国と日本を比較した場合、日本が十のうち一の歪曲があるとするなら、韓国は十のうち九は歪曲があると言っていいでしょう。日本についての歴史だけでなく韓国の歴史そのものを歪曲しています。韓国の権力者たちによって恣意的に作られた『国定教科書歴史編』は、まさにその傾向を強めています。

 

その顕著な例は、李朝500年末期の政治紊乱に蓋をして、公然たる売官買職が横行し貧官汚吏が跳梁した事実をまったく教えず、日韓併合がなければ、李朝は立派な国家として独り立ちできたかのような書き方をしているところに表れています。

これこそ、実態を知らない歴史観です。

 

日韓併合のことに少し触れれば、併合を通じて全国民に教育が徹底され、近代的医療制度が確立し、農漁業と重工業が興り、社会のインフラ整備によって工業国家としての基礎が築かれたことは、明白な事実です。終戦後、独立した韓国・朝鮮の教育は、日韓併合日本帝国主義の侵略政策の産物であったと糾弾しますが、それがいかに歴史の実態を無視した身勝手なことであり、自己中心的な解釈であるかはいうまでもありません。

 

教科書では、例えば次の記述があります。

「日帝の狙いは、韓国を日本の経済発展に必要な商品市場と原料供給地にし、彼らの国家利益を増大させるものであった。日帝の産業侵奪政策で我が民族の経済活動は大幅に萎縮し、民族産業もその発展が抑えられて、沈滞するほかなかった」

これは、あまりにも歴史の誤魔化しがあり、李朝500年を知らないか、故意に隠蔽しようとしているとしかいいようがありません。

民族産業の芽を切り捨てたのは、ほかでもない李朝であり、李朝の下では経済発展など夢のまた夢でした。なぜなら近代化を唱える者や先進的な思想家は、反逆分子として、その親族までも処断されたのです。そういう史実を、忘れたとでもいうのでしょうか。

 

 

私は80歳になります。

ここまで生きてきて、やはり韓国のためにも日本のためにも、自分の思うことを正直に語りたい。 それが本音です。

 

ご承知の通り今の韓国では、植民地時代の日本統治を肯定的にとらえて発表することは、相当の覚悟がいります。極端な話、身の危険も覚悟しなければなりません。しかし私の使命として、どうしても言わなければならないと思っています。

なぜなら、歴史を歪曲するということは、国の進むべき方向を間違わせてしまうからです。

実のところ韓民族は、いつも身勝手な解釈で歴史を解釈し、これがもとで幾度も実態を見誤り、国を滅ぼしてきたのです。とくに危惧するのは、それが韓民族の宿痾であるということです。だからなおのこと私は、歴史の真実を見る重要性を訴えたいわけです。

 

一つ最近の現象をいえば、北朝鮮寄りの韓国政府の動きがそれです。

日韓併合前の朝鮮は李氏朝鮮によって支配され、それが500年続きました。

その時代がどんなであったか。大多数の国民が飢餓に苦しんでいても、一切顧みることなく自分の体制を守ることだけに専念する、そういう時代でした。

いうならばいまの北朝鮮と同じです。

北朝鮮は日本時代の遺産をすべて壊し、李氏朝鮮の時代に戻っているにすぎません。

もし仮にいま、日本が北朝鮮を併合して統治するならば、金一族を除く北朝鮮国民は、随喜の涙を流すに違いないでしょう。

そういう北朝鮮に対して韓国は、いま太陽政策と称して北朝鮮寄りになっています。李氏朝鮮時代の歴史を正しく知れば知るほど、それがいかにおかしなことであるかが分かります。

 

では李氏朝鮮の実態はどうだったのか。またなぜ腐敗したのか。

1392年に開国した李氏朝鮮は、その成り立ちに問題があります。

 

明と高麗の戦いにおいて、高麗の重臣であった李成桂が、明との戦いで遼東地方の奪回に出陣します。ところが李成桂は密かに敵と通じて、威化島(鴨緑江下流の島)で軍を翻し、逆にときの高麗王と上官の崔瑩(総理兼参謀総長)将軍を殺し、政権を簒奪したのです。

敵国であった明の力を得て打ち立てたその後の李氏朝鮮は、明のいいなりになって当然です。

貢物を要求されれば断ることができず、人妻であっても供出しなければなりません。

国民は奴隷民族化され、私有財産も没収されました。そして先制王権制度を変え、朝鮮民族が古代から高麗にいたるまで連綿と持ち続けてきた国際的自尊心を放棄し、明の属国として堕落が始まったのです。

 

このような環境の中で階級制度は固定化し、創意工夫の精神は圧殺され、民衆は搾取と虐政を受けることになります。国王は名ばかりでなんら政策も施さず、その政府には国家の予算案すら存在しないという無軌道ぶりでした。

いわば民衆は無政府状態に置かれていたのです。

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つづく・・・。